「不安がなくなれば、安心できる。」
以前の私は、そう思っていました。
だから、不安にならない方法を探したり、
心配ごとが起きないように行動を制限したり…。
でも、不安を避けようとするほど、
心も体も緊張してしまうという悪循環に陥りました。
私のところには、
予期不安やパニック、
人前での緊張や「ちゃんとしなきゃ」が強くて苦しんでいる方が来られます。
皆さんが最初に話される願いは、
「発作をなくしたい」
「緊張しなくなりたい」
「普通に生活したい」
というものです。
もちろん、それも大切な願いです。
でも、一緒に時間を重ねていくと、
その奥にある本当の願いが少しずつ見えてきます。
それは、
「安心して生きたい」
という願いです。
そして、その安心が育ってくると、
次に起こる変化があります。
それは、
「私は大丈夫」
という感覚です。
何も起きないから大丈夫なのではありません。
たとえ不安が湧いてきても、
「深呼吸してみよう」
「今までだって乗り越えてきた」
「私は私を支えてあげられる」
そんなふうに、自分を信頼できるようになっていくのです。
安心が育ち、
自分を信頼できるようになると、
人生は少しずつ変わり始めます。
行きたい場所へ行ってみようと思える。
人の目より、自分の気持ちを大切にできる。
「やってみたい」を選べるようになる。
それは、不安がゼロになったからではありません。
不安があっても、
「私は大丈夫」
と思える土台ができたからです。
私は、この状態が「自由」だと思っています。
自由とは、
何でもできることではありません。
不安や恐れに人生を決められず、
自分の心に従って生きられることです。
ヨガでは、
本来の自分は穏やかで満たされた存在だと考えます。
けれど、日々の出来事や不安、思考の波によって、
その感覚を忘れてしまうことがあります。
だからヨガは、
「何か新しい自分になるため」ではなく、
本来の安心を思い出すための時間
なのです。
私の講座で大切にしているのは、
不安をなくすことだけではありません。
安心を育て、
自分を信頼し、
自分らしく自由に生きる力を育てること。
その変化は、一日で起こるものではありません。
でも、安心は少しずつ育てていくことができます。
そしてその先には、
「何が起きても、私は大丈夫。」
そう思える静かな強さが積みあがっていきます。